ModbusTCPロボット制御

最終修正日:2023/3/7


ロボット制御においてフィールドバスの採用状況が気になりました。
検索すると、ロボットをPLCから直接制御する事は無く、直接制御するのは専用のロボットコントローラとし、PLCとロボットコントローラ間は汎用のフィールドバスで対応すると云うような構成を提示しているメーカが多々増えたと感じています。
要求される時間分解能が違うためセンシティブな部分は専用のモノとし、その上位制御は汎用的なAPIを用意して、全体構成が容易に見通せるようにしているという印象を持っています。

ここで汎用のフィールドバスとして採用されるプロトコルについてどうなっているのか調べて見ました。

そもそもフィールドバスを使うのは配線量削減対策でもありますし、プライベートな部分が完璧に動作するのであれば、それを総合的に見通す上位コントローラがあればよいと云う解釈になるのかと思います。
故障判断もプライベートブロックで行い、MTTR(平均復旧時間)を短くする上でもプライベートブロックユニット毎の交換で対応すればよいという事になります。
プライベートブロックが異なるメーカであっても汎用のフィールドバスとして扱うことでプログラムコードを弄るようなことまでは発生しないことになります。

フィールドバスとしては以下のようなモノがあります。※細かくはもっとありますが、シェア上位とされる5つを上げておきます。

フィールドバス 規格 用途
PROFIBUS IEC61158
IEC 61784
プラント設備
Siemens、Bosch、等欧州メーカーが共同開発
Modbus 標準化されていないOPEN規格 Modicon Incが開発
CC−Link IEC 61158
IEC 61784
ISO 15745-6
三菱電機が開発
上位から下位まで規格を用意している
CANopen EN 50325-4 自動車制御
非営利団体CiAが開発
Device Net IEC62026 allen bradley Inc.が開発

フィールドバスの位置づけは、工場等のライン・測定・計測・制御等の情報のやり取りのために、センサ・アクチュエータ・その他制御機器等をPLC(プログラマブルロジックコントロール)/マスタコントローラに接続する バスシステム となります。
上位となるPLC/マスタコントローラと接続するということで、下位デバイスは上位コントローラが対応するバス接続となってしまいます。※三菱のシーケンサだとCC−Linkを強制されるということ。
ところが、Modbusの場合OPENな規格ということもあり、多くのコントローラが対応しています。
そして、OPEN規格ということで容易にSlaveデバイスを仕立てることができます。

配線/接続を容易にするという意味で ModbusTCPSlaveデバイスの構築というのは意味があると思います。そして、そのデバイスの先のIOがロボット制御ということも十分ありえます。

たとえば、8bit分の接点をポートアクセスすることで同時に4軸のステッピングモータ制御が可能です。16bit幅にすれば8軸の同時制御もできます。マイコンをSTM32F1とすれば、10usec分解能のパルス制御が十分可能で、メモリが十分にあればいろいろなパタン出力を実現できます。この出力をModbusのメモリマップに割りつければ、上位からパルスパタン出力を制御できるわけです。
つまり、上位コントローラからModbusプロトコルにてModbusTCPSlaveデバイスに接続されたロボットステージの制御が可能ということです。

具体的な事例を検討します。


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