ガスセンサの調査

最終更新日:2020年3月19日

HANWEI社等からのガスセンサがArduino用にモジュールとして提供されています。ちゃんと調べておこうと思いました。

市販のガスセンサーの調査

センサ名 型番 対応ガス モジュール参考
LPG・煙センサー
MQ-2 天燃ガス
液化石油ガス
人工的なガス
アナログ電圧出力
アルコールセンサ
MQ-3 アルコール
ベンジン
SnO2ガス
アナログ電圧出力
メタンガスセンサ
MQ-4 メタンガス
プロパンガス
ブタンガス
アナログ電圧出力
LPG液化石油ガスセンサ
MQ-5 LPG液化石油ガス
天燃ガス
都市ガス
アナログ電圧出力
LPG液化石油ガスセンサ
MQ-6 LPG液化石油ガス
ブタンガス
LNG
アナログ電圧出力
一酸化炭素ガスセンサ
MQ-7 一酸化炭素 アナログ電圧出力
水素ガスセンサ
MQ-8 水素ガス
アルコール
LPG
アナログ電圧出力
可燃物ガスセンサー
MQ-9 一酸化炭素 アナログ電圧出力
空気品質検出センサ
MQ-135 有害ガス アナログ電圧出力
O2ガスセンサ
RB-See-289 酸素濃度 アナログ電圧出力
ちょっと高価です
CO2 センサ
MG-811 CO2 アナログ電圧出力
マルチチャンネルガスセンサ
MiCS-5524 一酸化炭素(CO)
二酸化窒素(NO2)
水素(H2)
アンモニア(NH3)
メタン(CH4)
エタノール(C2H6OH)
プロパン(C3H8)
ブタン(C4H10)
アナログ電圧出力
マルチチャンネルガスセンサ
MiCS-6814 一酸化炭素(CO)
二酸化窒素(NO2)
水素(H2)
アンモニア(NH3)
メタン(CH4)
エタノール(C2H6OH)
プロパン(C3H8)
ブタン(C4H10)
I2C
一酸化炭素ガス&メタンガス
センサキット
M-06816 MQ2+MQ7 ON/OFF出力しか取り出せない模様
ニオイセンサ
TGS-2450 メチルメルカプタン
硫化水素
アナログ電圧出力
パルス電圧を与える必要がある。
モジュール基板が見つかっていない。

各センサ毎に特性があります。検出したいガスにあったセンサを選ぶ必要がありますが、複数のガスがある中から特定のガスに反応させるためには特性を十分に把握する必要がありそうです。
その意味でマルチガスセンサはガスの区別が付かないとあり、どうかと思います。

特性図から濃度に対する変化率が大きいガスをターゲットにするのが良いのでしょうが、数種類のガス成分しか情報が無いのが気になるところです。

どのセンサも数百円のコストで使用できます。

ガス漏れ検知にはMQ-5か6を使うようです。都市ガスならメタン成分が多くMQ-5、LPガスならプロパン成分が多いのでMQ-6でしょうか。
ガスライタならブタン成分が多いと思われるのでMQ-6が良いのかな。


ガスセンサの仕組みは気になる部分があります。Arduinoのプロジェクトとして OBDUアダプタ「M2」 なるものがあります。

ユピテルによると OBDUとは、「自動車の自己診断機能」のこと とあります。自動車に搭載されているECU(コンピューター)に接続して状態診断したり出来るとのことです。

OBDUアダプタ「M2」はArduinoを使って愛車のデータを読み取ろうというプロジェクトで、DUE相当のモジュールを作成して実現しようとしています。「自動車の自己診断機能」として吸気・排気のガス情報を得られる可能性があります。ガス情報は上記センサが組み込まれている可能性が高いです。取得するI/Fはいろいろ考えられるのですが、O2センサがECUと接続されており、その情報を取得するという事が考えられます。センサの仕組みを把握しておかないと取得した情報を利用できない可能性もあります。

ガスセンサの仕組みについてはフィガロ技研のサイトが有用です。
https://www.figaro.co.jp/technicalinfo/principle/electrochemical-type.htm

大別して、半導体式、接触燃焼式、電気化学式があり、上記は基本半導体式と思われます。
半導体式はppb( parts per billion)オーダの濃度検出が出来ると云われており、他の方式よりも低濃度に対して敏感に反応できる様です。
球状酸化スズ粒子の表面電子濃度の変化で濃度変化がわかり、基準となる情報との比較で絶対値を導き出すようです。
この変化を見るためには雰囲気温度を数百度にする必要があり、ヒータが必要です。
上記センサもそれぞれヒータを装備しているためそれなりに電力を食うわけです。


ガスセンサモジュールに用いられている基板はFC-22という型番が付いている物が多いです。回路図が公開されています。

電源を入力し、アナログデータと、コンパレータを介したデジタルフラグを出力することが判ります。センサ内に負荷抵抗を介したヒータがあり、この部分で800mAぐらい消費するというカタログ値が示されています。そのためUSBからの電力供給では足りないことが判り、USBからの電力供給では安易なデータ取得はできなことも判断出来ました。


現在必要としているセンサがあります。オゾン(O^3)センサです。“スパークプラグ”の耐電圧検査をする際にスパークプラグはコロナ放電をします。このコロナ放電によってオゾンが発生するのです。
オゾン自体は抗菌効果や脱臭効果等が有るとして家庭用品に広く浸透していますが、オゾンには毒性があります。※家庭用オゾン発生器の安全性
日本では環境基準として0.1ppmMaxと有ります。そして50ppmで死の危険があるとのことです。

スパークプラグは狭い空間でコロナ放電を起こしていることもあり、排気内のオゾン濃度は優に致死量に至ります。室内放出後の濃度監視は必要なのでは無いかと思い、オゾンセンサがほしいです。

前回調査ではオゾンセンサが漏れていました。改めて調査したところ、MQ-131というオゾンセンサがリリースされていました。ただ、このセンサは検出範囲が10-1000ppmで、適用範囲からするとずれています。少なくとも0.01ppmぐらいから検知できて、クリティカルな0.1前後の判断が出来ないと意味が無いです。

CJMCUというモジュールはこの問題を克服するためか、検出範囲が10-1000ppmのものと10ppb-2ppmを合わせて使用し、マイコンを搭載して切替判別するというものです。黒いパッケージのセンサは Low Concentration とのことです。

このCJMCU-131の使い方について情報が不足しています。一応回路図は入手したのですが、マイコンSTM8Sに何を書き込んでいるのか判らないため、もう少し調査が必要です。UARTで設定してやればデジタルデータが得られるのでしょうか?少なくとも感度の異なるアナログデータが得られることは判ります。


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