最終更新日 2021年2月25日
変位計と云えばマイクロゲージが一般的ですが、回転体に対して非接触で変位が求められると用途が広がります。
非接触変位計と云えばレーザ変位計/静電容量変位計/精度は落ちるけど超音波等々有るかと思います。変位測定はターゲットによって手法も検討する必要があります。キーエンスやオムロンさんは基本的な手引きを紹介しています。
ここではArduinoIDEで安価にリーズナブルな計測を実現する手法を検討してゆきたいと思っています。課題を見つけ次第追加するような方法で考えています。
【課題】
- PCファンの偏心を可視化したい
羽根があるため、どこを計測することで偏心を求めるのか?
PCファンはサイズも多彩でφ40程度からφ120以上のモノまであります。φ120ものだとφ3の回転軸で大きなファンの回転を支えます。また、羽根は不連続不釣り合いであり、低速回転ではウネリが出て然りです。使い続ければ当然偏心する可能性は出てきます。
実際に動作させていれば風斬り音でウネリを感じます。異音も出てきます。と云う事で偏心の変位計測はどうすべきか、基本的な指針として、発信部と受信部のあるようなセンサであれば取付方法を意識する必要があります。
オムロンの変位センサZX2-LD100Lの場合検出距離は100±35mm(分解能5μm)で性能としては十分のように思いましたがPCファンの場合どのように光を当てるのか難しいところです。カタログを見ても回転むら検出に使うような指針が出ていません。連続計測に関してどう考えるべきなのか、気になります。PCファンにはパルス出力端子が用意されているモノが殆どです。回転数検知をしているのでそのためかと思います。ただ、このパルスは1回転に2パルス出るようなモノです。回転むらは1回転の内どこかかに偏心があり、それによって起こるかと思います。この内装パルスでは回転むらの検知は困難と云わざるを得ないです
Arduino用モジュールでよく使われているHCSR04は40KHzの超音波を発信、エコーを受信して到達時間を割り出して距離を求めていますが、変位測定に応用できないかと思いました。秋月の資料によると測距範囲:2〜400cm 分解能:0.3cmです。ターゲットがPCファンの回転むらとするとこの分解能では使えません。単純に考えて入信周波数を400kHzぐらいにすると0.1mm程度の分解能まで期待できるのかと思いますが、HCSR04は簡単に改造できないので採用できないです。また、ファンを回転させていると風が起きるため、空気が媒体の場合音速に揺れが出てしまうかもしれません。この影響があるのか無いのか余分な心配が発生しそうです。
折角なのでこの手の超音波センサモジュールをリストアップして置きます。
モジュール名 | PING周波数 | 測距範囲 | 分解能 | 備考 |
HC-SR04 | 40KHz | 2〜400cm | 0.3cm | |
US-100 | 2 cm〜450 cm | 0.3 cm | ||
LV-MaxSonar | 42KHz | 6-inches to 20-inches | ||
URM37 | 2〜800cm | 1cm | ||
SRF04 | 40KHz | 3cm〜3 m | 3cm 〜 4cm | |
SRF05 | 1cm 〜 4m | 3cm 〜 4cm | ||
28015 | 40KHZ | |||
3942(HC-SR04) | 40KHZ | 2cm to 4m | Adafruit Industries LLC | |
4019(US-100) | Adafruit Industries LLC | |||
SEN-15569(HC-SR04) | 2〜400cm | SparkFun Electronics | ||
40K Hz | 3cm〜400cm | 1cm | Wish | |
RB-Plx-73(28015) | 40K Hz | 2cm〜 3m | Parallax | |
101020010 | 40KHz | 3cm to 350cm | 2mm | Grover |
US-016 | 2cm-300cm | 0.3cm | ||
US-026 | 2cm-600cm | 0.1cm | ||
MA400A1 | 400kHz | ムラタ 生産中止 | ||
MA300D1-1 | 300kHz | 1mm | ムラタ | |
VL53L0X | 940nmの波長 | 0.03m〜2m | 1mm | レーザ測距センサ |
ここまで来るとマイクによる異音検知がリーズナブルなのかなと思えてきました。
ソースを掲載します。追加が必要なライブラリは、
免責事項
本ソフトウエアは、あなたに対して何も保証しません。本ソフトウエアの関係者(他の利用者も含む)は、あなたに対して一切責任を負いません。
あなたが、本ソフトウエアを利用(コンパイル後の再利用など全てを含む)する場合は、自己責任で行う必要があります。本ソフトウエアの著作権はToolsBoxに帰属します。
本ソフトウエアをご利用の結果生じた損害について、ToolsBoxは一切責任を負いません。
ToolsBoxはコンテンツとして提供する全ての文章、画像等について、内容の合法性・正確性・安全性等、において最善の注意をし、作成していますが、保証するものではありません。
ToolsBoxはリンクをしている外部サイトについては、何ら保証しません。
ToolsBoxは事前の予告無く、本ソフトウエアの開発・提供を中止する可能性があります。
商標・登録商標
Microsoft、Windows、WindowsNTは米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。
Windows Vista、Windows XPは、米国Microsoft Corporation.の商品名称です。
LabVIEW、National Instruments、NI、ni.comはNational Instrumentsの登録商標です。
I2Cは、NXP Semiconductors社の登録商標です。
その他の企業名ならびに製品名は、それぞれの会社の商標もしくは登録商標です。
すべての商標および登録商標は、それぞれの所有者に帰属します。