最終更新2025年3月12日
『佐布里梅』というのは地元特産の梅の名前です。“そうりうめ”と読みます。地元自治体は勝手/独自に天然記念物化して知名度を上げる努力をしている様ですが、なかなか思う通りにゆかず、市商工振興課でも地元農家に対して危機感を表した資料を配付した次第です。
現在、市は梅農家に対しての取り組みとして行ってきたことは以下のかとかと思っています。
- 佐布里梅の苗木の配布
※標準木からの挿し木で苗木を作る必要があり、必須でしょう。このことにより確かに佐布里梅の本数は増えているはずです。しかし、地区内には25品種約6千本の梅の木が有るモノの、『佐布里梅』は半分程度かと思われます。梅の木の本数は計数出来ても、その中で『佐布里梅』の本数とすると簡単には計数出来ないのがその理由です。
花が咲く時期に薄桃色の花を特定して数えないといけません。実で判断するのは難しいところがあります。
※佐布里梅の苗木ですが、中部電力・知多火力発電所の寄贈分が可成り有ることが判りました。2011年までに計7回1100本と有ります。それ以降12年経ちますが情報はありません。- 梅の果実販売助成金
1kgの販売で30円の販売助成金が提供されています。申請しないといけませんが。
このシステムはちょっと問題があって、『佐布里梅』のみ。市内での販売のみです。
地域内に25品種の梅があると書きました。このうち『南高』や『白加賀』が含まれます。これは『南高』や『白加賀』が粒が大きく、見た目も良いことと、家庭で梅干しや梅酒に加工する際も扱いやすいため、購入して貰いやすいのです。そして単価も高いです。『佐布里梅』の倍の単価でも売れます。助成金を戴いたとて、『南高』を栽培して売った方がはるかに手間いらずで収益を得ることが出来ます。
『佐布里梅』は表面にそばかす(黒星病)がつきやすいです。梅干しにするとそのそばかすが気になります。カビがつきやすい原因にもなります。一方『南高』はそばかすになりにくく、きれいな表面が期待しやすいです。
もう一つ問題点として販売店には助成金は出ないのです。つまり販売店も敢えて扱いにくい『佐布里梅』を売るよりは、人気のある『南高』を売った方がいいのです。『佐布里梅』を扱うメリットがありません。- 梅加工品販売助成金
『佐布里梅』を加工して販売してくれる業者に対して、素材の佐布里梅1kgに対して100円の助成金が支給されます。
『佐布里梅』には以下のような特徴があり、昔から梅干しに重宝されました。しかし、家庭で梅干しを受ける方が減り、そもそも梅干し自体の消費も減っています。
かといって他に『佐布里梅』の特徴を活かすキラー商品は出ておらず、加工業者も苦戦しているのではないでしょうか?
- 小粒だが果肉が厚い(種が小さい)
- 酸味がある
佐布里地区には佐布里小学校が有ります。生徒数は現状450人程度です。昭和45年児童数は150人程度でした。昭和60年頃児童数が溢れ、校舎増設もしました。1000人は優に超えていたと思います。しかし、その後は減少の一途を辿っています。佐布里地区の過疎化や高齢化もあって、農地の管理すら難しくなっているのが現状です。そんな状況下で『佐布里梅』のブランド化をしても生産者が追いつかないという現状は当然かもしれません。
『佐布里梅』のブランド化、高価格化、販路拡大は実現するのか?追って記録を取ってゆきたいと思います。
『佐布里の梅』なのか『佐布里梅』なのか
この違いはちょっと問題となっており、この曖昧さが足かせとなってアピール度に温度差が出ているように感じます。
佐布里地区は『梅林』として観光アピールしています。梅の本数が6000本というアピールですが、この数も根拠が曖昧です。
知多市が2015年に作成した資料で、佐布里池周辺に植えられている梅の品種一覧が提供されています。25種類です。
そして、その梅の総数は6000本とされ、その根拠として区域毎に計数した資料が提供されました。
この情報は『佐布里の梅』です。一本単位で計数しているのですから、佐布里梅かそれ以外かの区別が出来ていれば良かったのにと思う次第です。では『佐布里梅』はどうなのでしょうか?
地元農家は市からの『佐布里梅』配布を受けたこともあり、相当数の『佐布里梅』の木を保有しています。しかし、いざ販売するとなると『佐布里梅』は売れません。南高の方が数も価格も優位です。南高に限らず、大粒の梅を植えています。佐布里池周辺は愛知県の管轄であり、より多くの品種を植えています。そのため25品種にも及んでいます。その中に占める佐布里梅の割合は、、、しれています。一割ぐらいでしょうか?
また、この資料からは外れていますが、隣の岡田地区にも『佐布里梅』の苗木は配布されており、数百本は存在すると思われます。
『佐布里の梅』なのか『佐布里梅』なのか、理解して区別すれば問題は無いのでしょうが、みそくそ一緒の扱いだと『佐布里梅』のブランド化は遠いし、イベント等の写真に南高梅が使われているようでは、先は長そうです。
佐布里梅の保存について、澤田酒造さんはいち早く行動されていました。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000110167.html
どの程度効果があったのか判りません。このメッセージが2022年。2023年の収穫は終えており梅酒の販売もそろそろかと思います。
『白老梅』は『知多産の佐布里梅』を原料としています。知多産としたことで、佐布里以外の岡田地区や阿久比町白沢の佐布里梅も対象となっています。知多市以外にも佐布里梅の苗木は出ており、表現は重要だと思っています。成果・結果が知りたいところです。
『佐布里』をPRする方法を検討してみます。『沢入』地区の取組を参考にします
ここ10年ぐらいラジオ放送で2月3月の梅の花が咲き誇る時期、『梅まつり』の紹介がされることを耳にします。特に『梅まつりに行ってきました』と云うリスナーの投稿を読み上げられることが増えており、そこそこのPR効果が出てきているのでは無いかと思いました。この投稿をMCが読まれる際に『そうり』という読み方を強調してくれています。漢字を直読するとなかなか『そうり』とは発音できません。
この『そうり』ですが、検索変換すると『沢入』が先に検索結果となってしまいます。この『沢入』ですが、見習うべき地区です。調べました。群馬県みどり市東町沢入 は、渡良瀬川沿いの 草木ダム上流 わたらせ渓谷鐵道 沢入駅 周辺の地区です。
みどり市は観光に力を入れている自治体のようです。総人口49,648人(令和2年)、沢入のある旧東村は1,701人と、30年で人口が半分になるような過疎地域のようです。
特産品がなんなのかいまいち判りませんが、みどり市としてブランド化を推進しているモノは紹介されています。
ここには紹介されていませんが、わたらせ渓谷鐵道のトロッコ列車も運行しており、集客に一役買っていると云えます。
これがキラーコンテンツなのかもしれません。
2024年1月11日 佐布里梅が開花しました。
今年も2月10日から1ヶ月梅まつりが開催されるようです。佐布里梅はピンクの花でそこに特徴が有り見分けがつきます。※南高も白加賀も白色の花です。
梅の色の種類には以下の4つの種類があるそうです。
- 本紅
- 移り白
- 移り紅
- 口紅
この区分だと佐布里梅は『移り白』かと思うのですが、花の色が明らかにピンクなんです。桃の花に近い!
2024年3月25日 愛知県立大府特別支援学校 による、佐布里梅の紹介映像が、キッド・ウィットネス・ニュース(KWN)日本コンテスト2023の高校生部門・佳作となりました。タイトルは、『未来へつなぐバトン 〜人と人のつながり〜』です。
広報活動の一役になってくれることを期待してます。
2024年5月25日 今年の佐布里梅収穫を開始します。既に小梅は収穫しました。白加賀も収穫出来る状態です。南高も大丈夫そうです。
収穫開始判断は梅の実がラグビーボール型から丸くなったと感じたタイミングとしています。実の表面艶も参考にします。今年の収穫量はどのくらいになるでしょうか?カメムシの大量発生警報が出ており、NG品が増えるかもしれません。
2024年6月25日 今年の梅集荷が完了しました。今年は6月22日に佐布里梅5kgの注文があり、納めました。この時期まで収穫したのははじめてかも知れません。
今年はカメムシの影響による×品はさほど多くはありませんでした。消毒の効果が出たのかも知れません。また、収穫量も例年並みです。各地で不作が叫ばれていましたが、佐布里梅はさほどでもなかったのではないかと思います。
「梅」に関する書籍が10冊以上現存しています。入手出来るモノをAMAZONで購入してみました。流石アマゾンです。在庫1冊のものも含め出版社にもあるかどうか判らないようなモノまで在庫しているようです。
ここで思いました。梅の品種紹介がされており、有名な「南高」「白加賀」「古城」等、実梅が写真紹介されています。実梅は花梅に比べ限られた品種なのですが、ここに「佐布里梅」は有りません。そもそも実梅は各地方で固有種が栽培されているモノが多く全国展開しているような品種は希です。「南高」は品種登録し、苗木が販売されて事も有り全国展開したのかと思います。
「佐布里梅」は品種登録されているのか?決して全国展開する必要は無いのですが、実梅で「佐布里梅」と云うのが有り、
- 小粒だが果肉が厚い(種が小さい)
- 酸味がある
と云うような特徴が書籍に紹介されるということは重要なのかと思います。
幸い、全国の梅林・梅園として紹介されている40箇所の中に「佐布里梅林」が有りました。本の著者である大坪 孝之氏は日本梅の会会長であり、このような方に是非認知される必要があるのでは無いかと思った次第です。
2025年3月12日
今年は梅の開花が遅く、昨年より一月遅れて2月10日前後でした。このとき佐布里梅が開花したのですが、小梅や南、白加賀はつぼみのままでした。
小梅や南、白加賀が開花したのは3月に入ってからです。
そして、ミツバチの活動がほとんど無いようで、とても気になっています。このままでは実が付かないのでは無いかと思っている次第です。
花が咲いている間は消毒活動は出来ません。今年は3月末頃の作業になりそうです。
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